アプリで読む
ダウンロード

ヒグマの「小喬」を安楽死 腫瘤が再発 台北市立動物園/台湾

2025/08/20 14:54
悪性腫瘍(がん)再発で安楽死の処置を受けたヒグマの「小喬」(台北市立動物園提供)
悪性腫瘍(がん)再発で安楽死の処置を受けたヒグマの「小喬」(台北市立動物園提供)

(台北中央社)台北市立動物園は19日、ヒグマの雌「小喬」を同日安楽死させたと発表した。少なくとも24歳だった。2023年の健康診断で乳腺腫瘤が見つかり、一度は回復したものの、同日、腫瘤の再発が確認され、悪性腫瘍(がん)と診断された。

同園によると、小喬は2006年にサーカス団から飼育を放棄され、同園にやって来た。23年に乳腺腫瘤が発覚した際には摘出手術を行い、術後は良好な回復を見せていた。だが24年、肺への転移が見つかり、今年3月には鼠径部の乳腺への転移も確認された。2回目の摘出手術を行い、破裂した腫瘤の摘出には成功したものの、根治できない悪性腫瘍や肺の悪化した転移巣のため、小喬の健康状態はすでに楽観視できるものではなくなっていた。

飼育員は近日、小喬に息切れや無気力、元気の無さ、食欲減退などの症状が現れている他、今年3月に手術した部位が再び赤く腫れ、毛が抜けていることに気づいた。19日、医療チームが画像診断を行ったところ、肺の転移巣が拡大し、3月の検査時よりも悪化していることを確認した。左下腹部の赤く腫れた部位の細胞を採取したところ、悪性腫瘍細胞であり、腫瘍の再発だとの初期的判断が下された。

園は、治療を継続すれば、新たにできた広範囲の乳腺腫瘤の摘出手術や悪化する肺の病巣に小喬が向き合わなければならず、良好な生活の質を保てない可能性があると判断。小喬が受ける体調不良や苦痛を総合的に評価し、動物福祉評価チームによる慎重な議論の末、人道的な方法で安らかな眠りにつかせることを決めたと説明した。

(楊淑閔/編集:名切千絵)

> 中国語関連記事
私たちはあなたのプライバシーを大切にします。
当ウェブサイトは関連技術を使用し、より良い閲覧体験を提供すると同時に、ユーザーの個人情報を尊重しています。中央社のプライバシーポリシーについてはこちらをご覧ください。このウインドウを閉じると、上記の規範に同意したとみなされます。
16