(新竹中央社)半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の慈善財団「台積電慈善基金会」は18日、熊本大学や熊本県菊陽町と医療分野に関する連携協定を締結したと発表した。地域の高齢者を支援するシステムや複数の医療機関をつなぐ連携ネットワークを構築し、健康増進を図る他、TSMCが熊本に派遣する従業員とその家族に整った医療支援を提供する。
同財団の張淑芬董事長(会長)は報道資料で、健康管理は医療機関だけの責任ではないとし、企業や医療機関、地域が手を組んで支える環境をつくり出さなければならないと強調。熊本大学の支援を通じて菊陽町に健康長寿のリソースを注ぎ、現地に派遣する職員とその家族に対するより安心な医療ケアメカニズムを構築するとした。
工場内の日本人産業医や熊本大学病院、工場周辺の診療所からなる連携ネットワークでは、中国語と日本語に対応した連絡窓口を設ける。緊急対応と日常的な医療を統合し、言葉や文化が違う中でも整った人道的医療支援ができるとした。
今後はTSMCが展開する別の海外工場と地域でも運用の実現可能性を評価する方針を示している。