(新竹中央社)半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)と東京大学は12日、東京都文京区の同大本郷地区キャンパスでジョイントラボ(共同研究室)の運用を始めた。TSMCが海外の大学とジョイントラボを運用するのは初めて。先端半導体の研究や教育、人材育成を推進する。
TSMCと同大が発表した報道資料によれば、両者は2019年に先端半導体技術の研究開発を全社・全学レベルで行うと発表し、共同研究を積極的に進めてきた。今年4月には産学協創協定を締結した。ラボは「TSMC東大ラボ」と名付けられた。
同ラボには同大とTSMCがそれぞれ指名したラボ長各1人が置かれる。将来の実用化に重点を置く半導体技術を対象に、材料やデバイス、プロセス、計測、パッケージ、設計などの分野の研究を行い、成果はTSMCの研究開発や製造オペレーションに応用される。
TSMCの米玉傑エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼共同最高執行責任者(COO)はジョイントラボについて、同大との協力関係がより緊密なパートナーシップへと花開いたものだとコメント。半導体分野の知見の限界を広げ、将来を担う人材を育成する広範かつ長期的な協力関係のハブとなることに期待しているとした。