(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は26日、台北市内で動物愛護について話し合う国際会議の開会式に出席した。「万物の共存に国境はない」と述べ、台湾として動物愛護の分野でより多くの貢献をしていく姿勢を示した。
会議は動物愛護に関するアジア太平洋地域最大級のネットワーク「AfA」が主催するもので、14回目を迎えた。台湾での開催は初。主催者によれば、今回は世界30カ国余りから、動物愛護の各分野の専門家600人近くが参加する。28日まで3日間の日程で行われる。
頼総統は、政府と民間の努力の下で台湾を動物に優しい国にしたいとかねてから願ってきたとし、国家は人々の生命や財産の安全を守るだけでなく、あらゆる生命への思いやりと尊重を示し、ヒトと動物の調和を図るべきだと言及。これも持続可能な発展を追い求め、素晴らしい社会を構築する上での重要な基盤だと述べた。
また、台湾が長年来、動物愛護政策を推進し、関連の法整備を強化している他、2023年には農業部(農業省)に動物保護司を設置したことなどを紹介。自身は疾病予防の分野に特に関心を寄せているとし、動物福祉を守ることで生態系バランスと社会全体の健康を促進する「ワンヘルス」の考え方を訴えた。
頼総統は昨年、動物収容施設「屏東県動物之家」の供用開始に立ち会い、事故で前足1本を失った犬「斑斑」を家族の一員に迎えた。「斑斑」は生命の力強さを見せ、今は幸せな日々を送っていると話した。