(雲林中央社)中部・雲林県虎尾鎮の製糖工場、台湾糖業(台糖)虎尾糖廠で16日、今期の操業が始まった。来年4月1日まで、二砂糖と呼ばれる中ざら糖が約2万1000トン生産される予定。収穫されたサトウキビを運搬する、台湾唯一の糖業鉄道の運行も始まった。
この日開かれた関連式典には、経済部(経済省)の頼建信(らいけんしん)常務次長(事務次官に相当)や台糖の呉明昌董事長(会長)、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会高雄事務所の奥正史所長(総領事に相当)らが出席した。操業の無事と従業員の安全、生産目標の達成を祈願した。
頼次長は、台糖が生産する砂糖の品質や風味が一部の日本人から高く評価されているとし、台糖の製糖技術の高さを強調した。
奥所長は、台糖の前身である大日本製糖が日本統治時代の1906(明治39)年に設立され、台湾と日本の産業や経済発展を支えたことなどに言及。日本人旅行者がこの地を訪れ、日本と台湾の歴史への理解を深めることに期待を寄せた。
台糖によると、虎尾糖廠は台湾に2カ所ある現役のサトウキビを原料とする製糖工場のうちの一つ。今期は約24万1000トンのサトウキビが収穫される予定だという。