(台北、新竹中央社)汚職防止条例違反などで起訴され、一審で有罪判決を受けた高虹安(こうこうあん)被告の控訴審判決が16日、台湾高等法院(高裁)であった。公文書偽造罪で懲役6カ月、または罰金とされ、汚職罪については無罪となり一審の判決が覆った。新竹市政府は停職中となっていた高氏の市長への復職を内政部(内務省)に申請した。
高氏は、柯文哲(かぶんてつ)前台北市長が立ち上げた民衆党から2020年に立法委員(国会議員)に初めて出馬し当選。22年には新竹市長に就任したが、立法委員在任中の秘書給与詐取などで、24年7月に台湾台北地方法院(地裁)から懲役7年4月、4年の公権剥奪を言い渡された。
高裁は、高氏に職権を利用して財物をだまし取ろうという意図があったとは言えず、汚職罪の成立要件は満たさないと認定。だが、書類への不実の記載はあったとし、公文書偽造罪で有罪判決を下した。
高氏の停職中、邱臣遠(きゅうしんえん) 副市長が代理を務めている。二審の判決を受け、内政部は16日、高氏は地方制度法にのっとり復職を申請できるとし、復職を認める姿勢を示している。
台湾高等検察署(高検)は上告する方針。最高裁で有期懲役以上の刑が確定した場合は解職される。