(台北中央社)英国のボリス・ジョンソン元首相は5日、台北市内で記者会見し、「トランプ米大統領は台湾の強力な支持者だと信じている」と述べた。また、トランプ氏は任期中には民主主義の台湾を維持したいと考えているとの見解を示した。
ジョンソン氏はシンクタンク、遠景基金会の招きを受け、台北市内で開催の国際フォーラム「ケタガランフォーラム」に出席するため、4日から5日にかけて台湾を訪れた。訪台は初。
米国の関税措置を受け、台湾はトランプ氏との関係をどう深めていくべきかとの質問に対し、ジョンソン氏は「トランプ氏は台湾の強力な支持者だと信じている」と述べた上で、トランプ氏は中国との貿易交渉を進めているため、今必要としているのは「戦略よりも戦術」だと指摘。トランプ氏は基本的に民主主義の台湾を長続きさせたいと考え、任期中に民主主義の台湾が失われることは望んでいないとの見方を示した。
また、北大西洋条約機構(NATO)加盟国が国防費を少なくともGDP(国内総生産)の3.5%に引き上げる目標で合意したことに関連し、アジア諸国もこれに倣うべきか聞かれると、台湾が国防費をGDPの3%に引き上げることを好意的に受け止める姿勢を示した。続けて、安全保障上の責任を米国に任せればいいという意見は「良い考えだとは思わない」と述べた。