(ジュネーブ中央社)スイス・ジュネーブで19日、世界保健機関(WHO)総会の本会議の1日目が開催され、日本やドイツ、フランス、ニュージーランド、ハイチ、マーシャル諸島が、参加が認められていない台湾を支持する発言をした。
台湾は2009年から16年までオブザーバーとして総会に参加していたが、その後は中国の反対などにより招かれていない。日本や英国、オーストラリア、カナダ、チェコ、フランス、ドイツ、リトアニアの対台湾窓口機関は同日、台湾の「WHOへの意味ある参加」と「WHO総会へのオブザーバー参加」への支持を表明する報道資料を共同で発表した。
日本は仁木博文厚生労働副大臣が健康上の緊急事態対応について、台湾のような公衆衛生上の成果を上げた地域を参考にすべきだと強調。特定の地域が取り残されることによる地理的空白を生じさせないことは、世界全体の感染拡大防止の観点から重要だと述べた。
またドイツの代表は今年の総会のテーマ「One World for Health」(健康のための一つの世界)に触れ、台湾を含む全ての人の参加に向けた努力を呼びかけた。フランスの代表もWHOの取り組みは国際社会の全ての人に寄与するとし、台湾の参加に賛成すると語った。
ニュージーランドの代表も、台湾を含む全ての保健当局が参加して利益を享受することでこそ、今年のテーマを実現できるとした。
中華民国(台湾)と外交関係を持つハイチの代表も、台湾のオブザーバー参加を支持すると表明。同じく外交関係を持つマーシャル諸島の代表も、世界の協力には2350万人の台湾人を含まなければならないと訴えた。
またWHOからの脱退を表明している米国務省の報道官は中央社に対し、台湾は信頼でき実力のあるパートナーだとし、台湾の意義ある国際機関への参加を支持すると語った。