(台北中央社)1日まで韓国・慶州で行われたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に台湾から総統特使として出席した林信義(りんしんぎ)総統府資政(顧問)は3日、台北市の総統府で行われた記者会見で、会議を通じ、APECで台湾の存在感が高まっていることを感じたと語った。
林氏の参加は2年連続。会議参加の他、高市早苗首相など各国の首脳らとも会談や交流を行った。
林氏は、関係部会(省庁)の協力の下、代表団は頼清徳(らいせいとく)総統から託された任務を全力で完了したと言及。多国間や二国間の交流を通じてAPECにおける台湾の存在感と関与をより高めることができたと振り返った。
高市氏との会談を受けて中国が日本を非難したことについては、APECは全ての会員(国・地域)が平等な地位で参加しており、首脳や代表同士の交流は正常で合理的なものだと指摘。「おかしなことは何もない」と述べた。
来年の首脳会議は中国の広東省深圳で開かれる。中国から不当な扱いを受けるのではないかとの記者からの質問に対し林氏は、台湾はAPECの会員であり、平等に扱われるべきだと回答。「APECのような経済貿易に関する重要な国際会議で、台湾の声をなくすことはできない。世界は台湾を必要としている」と語った。