(ロンドン中央社)欧州歴訪中の蔡英文(さいえいぶん)前総統は現地時間15日、訪問先の英議会内で親台湾派の上院・下院議員を前に演説を行った。世界情勢の不確実性が高まる中、互いの強靭(きょうじん)性と安全保障を高めるためにも、台湾と英国はより連携を強化しなければならないと訴えた。
また、世界の民主主義が現在、厳しい試練に直面していると指摘。人々の意思を託された代議士として「われわれには自身の民主主義制度を守るとともに、世界の民主主義国家と一致団結する責任がある」と述べた。
蔡氏は英議会の台湾への支持にも感謝を表明。民主主義を守る最前線にある台湾は、強い隣国からの巨大な圧力を受けているものの、民主主義の価値に対するコミットメントが揺らいだことはないとし、台湾の存在は中国の野心の拡張を阻止する重要な力で、台湾は地域の平和と安定を確保する基盤となっていると強調した。
蔡氏は16日、ケンブリッジ大学を訪れ、講演を行うとともに、在英台湾企業や学術関係者と交流する予定。