(台北中央社)最大野党・国民党主席(党首)選は18日、投開票され、前立法委員(国会議員)の鄭麗文(ていれいぶん)氏が選出された。党員による直接選挙で選ばれた女性党主席は2人目で、今後は政権奪還に向けた手腕が問われる。
党主席選には鄭氏や郝竜斌(かくりゅうひん)元台北市長、羅智強(らちきょう)立法委員ら6人が立候補した。投票は全国383カ所の投票所で午前8時から午後4時まで行われた。
鄭氏は、党内と台湾全体の団結を訴え、対等、尊重、互恵の立場を堅持し、台湾をトラブルメーカーにさせない▽台湾を地政学の犠牲にさせない▽国民党は責任を持って積極的に地域平和のつくり手になる―ことを三大原則として約束すると述べた。
鄭氏は中部・雲林で生まれ、南部・台南で育った。1990年の台湾大学法律学科在籍中には「万年国会」とやゆされた国民大会の解散などを求めた「野百合学生運動」に参加。卒業後に民進党に入党し、国民大会代表や青年部副主任などを務めたが、2002年に党内トラブルで党員の権利を停止され、その後離党した。
05年に国民党に入党し、08年には立法委員に初当選。12年の立法委員選では落選したが、行政院(内閣)報道官を務めた後、20年の立法委員選で再度当選を果たし、同党の立法院党団(議員団)書記長を務めた。
国民党は21日に当選者名簿を公告し、22日に結果を同党中央委員会常務委員会に報告して承認を得る予定。鄭氏は11月1日に開かれる同党の全国代表大会で党主席に就任する。
(王承中、編集:齊藤啓介)