(ブリュッセル中央社)南部・台南沖で中国籍の乗組員8人が乗った貨物船が台湾本島と離島の澎湖を結ぶ海底ケーブルを断線させたとみられる事件で、欧州連合(EU)の報道官は2月28日、匿名で中央社の取材に応じ、進展を非常に注視していると述べた。故意にインフラ施設を破壊する行為を強く非難するとし、国際社会のパートナーと共同で対処するとした。
欧州委員会は2月21日、海底ケーブルの強靭(きょうじん)性を強化する方針を示した。報道官は、パートナーとの協力をより緊密にする計画だと説明。「海底ケーブル外交」や、国際間や多国間機関が共同で重要インフラへの影響を防備、監視、抑止、対応する能力の強化に積極的に取り組むと述べた。
また中国が台湾やオーストラリア近海で実弾演習を行ったとされることについては、台湾海峡の平和と安定は、地域と世界の安全保障と繁栄にとって戦略的重要性を持つと強調。武力や威圧によって一方的に現状を変えようとするいかなる行為にも反対するとの立場を改めて示し、対話による問題解決を呼びかけた。