名物の「万巒豚足」で有名な南部・屏東県の万巒郷にはカトリック教にとって重要なランドマーク的存在「万金聖母聖殿」がある。13日、村の夜を彩るイルミネーションが点灯され、毎年恒例のクリスマスイベントが幕を開けた。
万金聖母聖殿は清朝時代の1863年に建てられたスペイン風建築。台湾最初のカトリック教会として知られ、「万金天主堂」とも呼ばれる。毎年クリスマスシーズンを迎えると、郷内の万金村や赤山村ではキリスト生誕の場面をイメージした馬小屋の形をしたインスタレーションが飾られるなど、濃厚なクリスマスムードに包まれる。
同郷公所(役場)によれば、今年のイベントのテーマは「希望の巡礼者」。クリスマスを通して、地元を訪れた全ての人に愛が届くようとの願いが込められている。
21日には聖殿内でバンドによる演奏が楽しめる他、クリスマスイブの24日には、万金地域の発展を推進する団体「万金社区発展教会」が台湾菸酒(台酒)や牧畜業者と連携し、台湾の代表的な薬膳スープ「マーヨージー」(麻油鶏)を数量限定で来場者に振る舞うという。
24~25日にはクリスマスマーケットも開かれる。馬小屋のインスタレーションの展示については来年1月10日まで続く。
同郷の林国順郷長は、クリスマスイベントのイルミネーションに引かれ、毎年、国内外から多くの観光客が足を運ぶことから地域観光を推進する重要な契機となっていると説明した。