遺伝的多様性を維持するため、台北市立動物園からシンガポール動物園に移った雄のレッサーパンダ「奇奇」(チーチー)がこのほど、一般公開された。シンガポールの飼育員によると、新しい環境にも順応し、来園者の前で元気な姿を見せている。奇奇を一目見ようと、家族連れで訪れた人もいたという。
台北市立動物園によれば、同園のレッサーパンダの多くは、中国・福州のジャイアントパンダ研究交流センター(大猫熊研究交流中心)から来た「歓歓」「美可」、YAYAの子孫に当たる。同園はレッサーパンダの個体群の健康を維持するため、各地の動物園と連携し個体の移動を進める必要があるとしている。
メディアの報道で奇奇の来園を知ったシンガポール在住の英国人男性は、家族と共に来園し、人気者となった奇奇に会いに来たという。
レッサーパンダは世界動物園水族館協会(WAZA)の国際種管理計画の対象種でもある。台北市立動物園とシンガポール動物園は、年齢や性別、血統を考慮して移動させる個体を選んだ。輸送に備え、奇奇が落ち着いて輸送箱に入れるよう訓練も行った。両園はレッサーパンダの健康な繁殖を目指し、今後も飼育や医療、保全研究を通じて連携していく方針だ。