台湾プロ野球・統一ライオンズの陳傑憲選手が、今月末に米シカゴで行われるイベントへの参加を辞退することが分かった。参加する場合、シーズン中にチームを離れることとなるため、一部で議論を呼んでいた。球団と陳選手のマネジメント会社、イベントの主催団体が11日、3者連名で声明を発表した。
陳選手は統一のキャプテン。昨年11月の「プレミア12」では代表キャプテンとして台湾の初優勝に貢献し、「台湾隊長」として一躍国民的ヒーローになった。イベントは28日(現地時間)に米大リーグ・ホワイトソックスのホームゲームで開催予定の、在米台湾系住民による非営利団体主催の「台湾デー」で、陳選手は始球式でピッチャーを務める予定だった。統一は28、29日に雨天延期やサスペンデッドとなった試合を控えている。
声明では陳選手のイベントへの招待について、延期・サスペンデッド試合の日程が決まる前の4月に3者で合意に達したと説明。陳選手が個人で参加を申し出たのではなく、主催団体が球団やマネジメント会社に対して提案したものだと強調した。
その上で、陳選手が「今後の試合状況にかかわらず、招待を丁寧に辞退する」意向を示したと明かした。辞退の理由は、台湾プロ野球の制度や試合を楽しみにしているファンを尊重し、チームに全力を尽くすためだという。
球団は、各方面で様々な意見や議論が巻き起こったことは球団として本意ではなく、深く反省して再発防止に努めるとしている。