台北市の問屋街、迪化街にある道教の廟(びょう)台北霞海城隍廟は主神「城隍爺」の誕生日を祝う祭りを13日から開催する。これに合わせて城隍爺がまとう神衣も新調され、3日に開かれた記者会見で披露された。
城隍爺は土地を守る神とされ、各地域にそれぞれの城隍爺が存在する。城隍信仰は地域ごとに発展したため、誕生日も廟によって異なる。大稻埕一帯の民間信仰の中心地である同廟では、旧暦5月13日(今年は6月27日)が城隍爺の誕生日に当たり、毎年これに合わせ神衣を新調している。
新たな神衣は透過性の高い二重構造のデザインを採用した。手掛けたデザイナーの李育昇さんによれば、外層には台湾を俯瞰(ふかん)する神の視点を表現した透かし模様を施し、内層には北台湾の海や山をイメージした風景を取り入れた。さらに、東西南北と中央の五方を表す色や台湾固有の鳥類をあしらい、土地を守る城隍爺の役割を象徴している。
神衣の中央には台湾初の蒸気機関車「騰雲号」やかつて中国大陸から移民が台湾へ渡る際に用いた「ジャンク船」(戎克船)のモチーフを配置した。大稻埕が陸海交通の要衝として発展した歴史と先人たちの開拓精神を表現したという。
李さんは記者会見で、過去に霞海城隍廟の城隍爺に願掛けをして願いがかなった経験があると明かし、「今回、神衣のデザインを任されて大変うれしい」と語った。
関連の祝賀イベントは7月5日まで催される。期間中は神への感謝を込めて奉納される台湾オペラ「歌仔戯」の他、手作り職人によるマーケットなども開かれる。