(台北中央社)中央気象署(気象庁)は25日、台風シーズンの見通しに関する記者会見を開き、今年6~11月に台湾から300キロ以内に接近する台風の数は平年並みかやや少ない2~4個になるとの予想を発表した。
同署気象予報センターの陳怡良主任は、今年は南米ペルー沖の赤道付近で海面水温が高くなるエルニーニョ現象が終息して平常な状態になった上に、下半期は水温が下がるラニーニャ現象が発生する可能性があると説明。過去の統計ではラニーニャ現象の年は台風の発生箇所が台湾に近くなる傾向があるとした上で、台風が台湾の近くで発生した場合は勢力の発展において制限を受ける可能性があり、勢力は比較的弱くなるとの見方を示した。
その上で、1年間の台湾における水の供給源の半分は台風の降雨によるものであり、台湾に接近する台風が少ない場合には節水に気を使う必要があると呼びかけた。
エルニーニョ現象からラニーニャ現象への転換による台湾への影響については、気温の面では大きな変化はないものの、台湾南部では降水量がやや多くなる可能性があると述べた。
6~11月に台湾から300キロ以内に接近する台風の数の年平均は3~5個。今年1~6月に北西太平洋で発生した台風は2個で、平均の約4.27個と比べると少なかった。