南部・高雄市の寿山動物園で飼育されている雌のライオン「布蕾(ブーレイ)」が9日、屏東県にある国立屏東科技大付属獣医教学医院でCT(コンピューター断層撮影) 検査を受けた。同院は耐荷重300キロのCT装置を導入しており、大型動物のCT検査ができる台湾でも数少ない設備を完備している。
13歳の布蕾は最近、血尿や膣からの異常な分泌物などの症状が出ていた。だが、園内でのX線検査では透過性に限度があり微細な異常の発見が難しく、潜在的な疾病がないか詳しく調べるため同院と協力して検査を行うことになった。
検査には同院の獣医師14人と実習生8人が参加。同園の獣医師と搬送ルートや人員配置、麻酔、検査手順など細かな確認を事前に重ねた上で実施された。
布蕾は到着時落ち着いた様子で、麻酔銃が撃たれると一度大きくほえたが、しばらくするといびきをかいて眠り込んだ。その姿は大きな猫のようで、その愛らしい姿に立ち会ったスタッフからは声が上がったという。
麻酔が完全に効いたのが確認された後、布蕾はおりから出され、検査台には6人がかりで乗せられた。検査は無事に終わり、布蕾は園に戻って経過観察が続けられている。
同院と同園は今後も連携を深め、より良い動物医療の提供に努める方針を示している。



