(台北中央社)経済部(経済省)は17日、スポーツテクノロジーに関する研究開発の成果発表会見を開催した。公的研究機関の工業技術研究院(ITRI)が開発した野球計測システム「台湾鷹眼」(台湾版ホークアイ)には、台湾プロ野球で数々の記録を樹立した張泰山さんも太鼓判を押した。
研究開発は、政府が進める「台湾スポーツ×テクノロジーアクションプラン」の一環として行われているもの。同部産業技術司(局)の郭肇中司長は会見で、野球やゴルフ、自転車、登山など台湾が強みを持つ競技での革新的な研究成果を発表すると説明。台湾におけるスポーツテクノロジーの新たなエコシステムが構築されていくことに期待していると述べた。
「台湾鷹眼」はこれまでに台北ドームなど台湾プロ野球の試合が行われる球場3カ所に導入された他、へき地の少年野球チームにも取り入れられている。
担当者は、ストライクゾーンの測定の誤差が1センチ以下に抑えられており、正確さは米大リーグで使われているシステムにも劣らないと言及。今後は誤差を5ミリにまで縮めるとの方針を示した。
張さんは、昔のコーチは「全力で打てばいい」といった指導だったとした上で、現代はテクノロジーを通じ、スイングの軌道や角度、速度などについてデータに基づいた指導が可能になったと語った。テクノロジーの恩恵がプロ野球から学生野球にまで広がるよう期待を寄せた。
会見ではこの他、自転車の室内トレーニングシステムなども披露された。
