(花蓮中央社)17日、東部・花蓮県の省道台8線(中部横貫公路)靳珩トンネル西口で発生した崖崩れにより、立霧渓にせき止め湖が形成されたとの通報が林業・自然保育署花蓮分署に入った。立霧渓は景勝地のタロコ(太魯閣)渓谷を流れる。せき止め湖は決壊の可能性があり、地元警察は下流域にいた行楽客の避難を支援し、周辺道路を封鎖した。
交通部(交通省)公路局によれば、崖崩れが発生したのはタロコ国家公園内の燕子口歩道から約950メートルの地点。主要道路沿いではない。崖崩れは16日夜に発生したとみられている。17日正午に施工スタッフが付近を巡回したところ、せき止め湖を発見して通報した。初歩的な観測では、水位は1時間に1メートルの速度で上昇しており、道路に水があふれる恐れがある。
内政部(内務省)国家公園署太魯閣国家公園管理処によれば、崖崩れの範囲は高さ約100メートル、幅約30~40メートル、奥行き約25メートルとかなり広い。水位の上昇が速く、早ければ午後5時にも道路や歩道に水があふれる可能性があるため、付近の宿泊者や行楽客に避難準備を呼びかけた。
林業・自然保育署花蓮分署は、下流の発電所には取水口の閉鎖を通知し、せき止め湖の緊急通報手続きを急きょ始動させた。周辺の人々には河床に近づかないよう呼びかけたとしている。