(台北、花蓮中央社)23日に東部・花蓮県でせき止め湖から水があふれて発生した洪水被害で、中央災害対策センターによれば、28日午前9時時点の統計で死者は17人、行方不明者は7人となっている。現地では行方不明者の捜索が続いている他、多くの民間ボランティアや軍が復旧支援に当たっている。
中央災害対策センターが28日午前に開いた会議の報告によれば、せき止め湖の貯水量は、水があふれ出す前の6.6%に当たる約600万トンにまで減少しているとみられる。水の流出は未だ続いており、異常があれば津波警報と同様の方式で避難を呼びかけるという。
各部会(省庁)は救助支援として、27日までに各種車両延べ3478台、各種救助機具延べ1万6526台、人員延べ1万8462人、救助犬延べ18頭などを導入した。国防部(国防省)は、28日は約2500人を派遣するとした。
▽復旧ボランティア 外国人の姿も
被害が大きかった光復郷の市街地には大量の泥水が流れ込んだ影響で、道路や建物の中に泥が残り、生活再建の妨げになっている。27日の統計では2万人近くの民間ボランティアが被災地を訪れ、復旧の支援に当たった。
花蓮県政府によれば、ボランティアの中には北部・桃園市で暮らすウクライナ人女性2人もいる。2人は当初、旅行で花蓮を訪れる予定だったが、予定を変更して復旧支援に参加することを決めた。多くの人が道具を持ち、長靴を履いて被災地に向かっているのを花蓮駅で目にして感動したと話している。
また28日には、花蓮県内に住むインドネシア人労働者約50人も早朝の列車に乗って被災地を訪れ、復旧支援に当たった。
SNS上には、現地入りすることを決めた在台日本人の投稿も見られた。