(高雄中央社)海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)偵防分署は29日、台湾海峡で漂流していたいかだなどから1381キロ、末端価格約35億台湾元(約160億円)の大麻を押収し、台湾への不正薬物の密輸に関与していたとみられるモンゴル船籍の小型タンカーの乗組員10人を摘発したと発表した。1度の押収量としては台湾では過去最多だとしている。
同署では密輸の情報を入手後、約3カ月かけて証拠を集め、9日に専門チームを立ち上げた。10日未明には南部・高雄の北西沖でいかだ1隻に立ち入り検査し、大麻221.7キロを押収。11日に同海域で漂流していた無人の救命ボート4隻などから大麻1159.3キロを見つけた。
その後、高雄興達港沖で小型タンカーに立ち入り検査を行ったところ、同船が救命ボートを使って大麻を台湾に密輸しようとしていたことが判明した。
台湾橋頭地方検察署(地検)は、摘発された小型タンカーの乗組員は台湾人3人とミャンマー人7人で、取り調べ後、毒品危害防制条例や不正薬物運搬の罪に違反している疑いが強いとして身柄を拘束したとしている。