(台北中央社)国防部(国防省)は31日、「5カ年兵力整備および施政計画報告」を立法院(国会)に提出し、中国によるグレーゾーンの威圧行動がこれまで以上に激しくなっている他、中国の軍事力の整備も急速に進んでいると指摘した。国防予算を有効活用するため、これまでの予算執行状況を全面的に点検し、緊急度が低い案件は先送りする方針を示した。
同報告では中国の対台湾作戦について、統合戦備警戒パトロールや軍事演習、海警による法執行、グレーゾーンの威圧行動といったさまざまな手段を継続的に用いていると指摘。海警や海上民兵、法律戦、認知戦、経済的威圧を組み合わせた複合的な圧力をかけて「台湾海峡の内海化」を推進するとともに、軍事的威嚇を強化しているとした。
また、軍用機や艦艇の台湾周辺での活動や統合演習、長距離ロケット砲の誇示を常態化させ、演習や訓練から戦闘に移行するプロセスを段階的に検証していると分析。台湾に対し、正規戦と非正規戦を組み合わせたハイブリッド型の奇襲を行う能力を備えつつあるとの見解を示した。
こうした中国の軍事的圧力に対し、必要な軍備を国内で開発する「自主国防」として携帯型対無人機システムや新型装輪戦車の調達、潜水艦試作艦の試験などを進めるとともに、米国からの武器調達で縦深作戦能力や即時の偵察・攻撃能力を大幅に強化するとした。
主力戦闘部隊については、新型装備の配備に合わせ、将来の戦闘需要に適さない旧式の装備を淘汰を検討するとともに、部隊の編制や人員を見直すと言及。守備部隊と予備役部隊も、各作戦区での実際の戦闘場面における需要などに応じて各種装備を見直し、同時に編制を調整して部隊の機動力と打撃力を強化するとした。