(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は4日、台北市内で開催された国際フォーラム「ケタガランフォーラム」に出席し、中国が施行した「民族団結進歩促進法」について、台湾の主権を侵害するだけでなく、萎縮効果をもたらすとし、国際社会が団結して対抗しなければならない悪法だと語った。また台湾は統一戦線工作や赤色テロを受け入れず、民主主義や自由の価値を守り、地域の平和と安定を維持するとともに、世界の繁栄と発展に貢献すると述べた。
頼総統は民族団結進歩促進法について、民主主義諸国の国会議員で構成する「対中政策に関する列国議会連盟」(IPAC)が、基本的人権を著しく侵害していると非難する声明を発表したと紹介。台湾人を代表してこのような声明を受け取ることを光栄に思うとともに、台湾はこれを断固として支持し、世界の民主主義と法の支配を共に守り抜くと主張した。
また、この法律は台湾の主権を侵害するだけでなく、宗教や少数民族を迫害するとし、越境弾圧の手段を通じて各国の人々に政治的な審査を行い、萎縮効果をもたらすとの認識を示した。
その上で、30年前に台湾の人々は中国のミサイルの脅威にひるむことなく、総統直接選挙を実現した他、台湾は民主主義国家であり、国家の未来は台湾の人々が決めることを国際社会に示したと指摘。今日の台湾は国際社会から評価されているとし、「われわれは絶対に後戻りしない」と語った。
さらに、台湾やその他の自由な国や地域に、中国が抑圧の手を伸ばすことを見過ごすことはないと力説。台湾はより完全な予防、対抗、保護メカニズムを構築して、友好国との協力を強化するとともに、言論の自由を守り、全世界の防御力の強靭(きょうじん)性を高め、ルールに基づく国際秩序を共に維持していくとした。
また、先進7カ国(G7)サミットや欧州議会で、いずれも台湾海峡の平和と安定への支持と、台湾海峡の現状を一方的に変更しようとするいかなる行為にも反対する姿勢が改めて示されたことに触れて感謝を表明。台湾は実際の行動で積極的にこれに応え、最大の力を結集してインド太平洋地域の平和と安定を確保するとした。
世界的なスマート化の時代に直面していることについては、政府は積極的に人工知能(AI)の各分野での活用を推進しており、半導体と光を組み合わせるシリコンフォトニクス(光電融合)、量子コンピューティング、ロボットの関連技術の発展に尽力していると強調。台湾をAIインフラ大国としてだけでなく、世界の科学技術の発展をリードし続ける存在にすると意欲を見せた。その上でAIや半導体、情報通信技術などのハイテク産業の強みを生かし、民主主義のパートナーと連携し、産業交流の深化と経済・貿易関係の強化を続け、中国に依存しない非レッドサプライチェーン(供給網)を構築するとともに、経済強靭性を高め、互いの国をより安全で繁栄したものにすると語った。