(慶州中央社)韓国・慶州で31日に開会するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するため、総統特使を務める林信義(りんしんぎ)総統府資政(顧問)は28日午後、チャーター機で韓国・釜山の金海国際空港に到着した。同日夜の歓迎レセプションでは、台湾の積極的な参加で国際社会における台湾の存在感は絶えず高まり、APECの地域の発展にも貢献していると述べた。
林氏が総統特使を務めるのは2年連続3度目。経済界出身で、経済部長(経済相)や行政院副院長(副首相)などを歴任した経歴を持つ。現職は政府系ベンチャーキャピタルのタイワニアキャピタル(台杉投資管理顧問)董事長(会長)。
宿泊先のホテルに到着すると、現地の台湾系住民から横断幕で歓迎を受けた。その後、丘高偉(きゅうこうい)駐韓代表(大使に相当)主催の歓迎レセプションに出席した。
APEC首脳会議には日本の高市早苗首相らが出席する他、トランプ米大統領も29~30日に韓国に滞在する予定。高市氏との面会を計画しているか取材陣に聞かれると、林氏は「ありがとう」とのみ返事をし、回答を避けた。米国との貿易交渉の予定についても答えなかった。
代表団は、APECは2国間貿易交渉の場ではないとしつつ、自然な流れで関税の議題に話が及ぶ可能性は排除しないとの立場を示した。一方、トランプ氏との面会の可能性については、トランプ氏のスケジュールが過密であり、面会には各種の条件が成熟する必要があるとした上で「もちろん各種の可能性を勝ち取れるよう尽力する」と述べた。
