(台北中央社)総統府は8日、韓国で今月末に開幕するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の台湾代表として、総統府資政(顧問)の林信義(りんしんぎ)氏を派遣すると発表した。林氏が同会議に代表として出席するのは2年連続3度目。
林氏は経済界出身。中華汽車副董事長(副会長)や新安産物保険董事長(会長)を経て政界入りし、経済部長(経済相)や行政院副院長(副首相)などを歴任した。現在は政府系ベンチャーキャピタルのタイワニアキャピタル(台杉投資管理顧問)で董事長を務めている。
総統府の郭雅慧(かくがけい)報道官は報道資料を通じ、頼清徳(らいせいとく)総統が慎重に検討した結果、林氏に再度委任することを決定したと説明した。
その上で、林氏には2005年と昨年の2度の経験があり、APECの運営や関連議題をよく把握しているため最適な人選だと言及。台湾の産業発展や世界的な経済貿易情勢についても深い理解があるとし、APECで台湾の政策のビジョンや成果を各加盟国の首脳らと十分に共有し、総統から託された任務を果たせるだろうと述べた。
台湾は1991年にAPECに加入。中国の反対により、首脳会議に総統が参加したことはない。