(ワシントン中央社)オブライエン元米国家安全保障担当大統領補佐官は現地時間4日、中国が3日に抗日戦争勝利80年を記念した式典を開いたことについて、日本を打ち破ったのを祝うべきなのは台湾であり、「中国共産党ではない」と語った。
米ワシントンのシンクタンク、グローバル台湾研究所(GTI)が開いた台湾海峡戦争を題材にした台湾ドラマ「零日攻撃 ZERO DAY ATTACK」の米プレミア上映会に出席した際に述べた。同作は台湾海峡戦争勃発目前の台湾を舞台に、立場が異なるさまざまな人の視点から台湾が直面し得る危機を描き出した。上映会には250人以上が参加した。
オブライエン氏は、軍事侵攻やテロ、海上攻撃、封鎖、認知戦、サイバー攻撃など潜在的な状況はいずれも「零日攻撃」で描かれており、目下発生している現実だと指摘。台湾の人々はこのような脅迫といじめに対して高度な強靱(きょうじん)性を示しているとし、「なぜなら彼らは民主主義の人々だからだ」と語った。
中国にとって、台湾の脅威は「(大陸に)戻って中国を解放する」ことではなく、華人も民主主義制度を営めるという点であり、中国の「強硬な統治こそが中国の国家を団結させ、民主主義は中国を分裂させる」との宣伝を覆す点だとの見解を示した。
その上で、中国が第2次世界大戦終結80年を記念した軍事パレードを開いたのは「皮肉」だとし、それは、日本を打ち破ったのを祝うべきなのは台湾であり、中国共産党ではないからだとした。
オブライエン氏は第1次トランプ政権で国家安全保障担当大統領補佐官を務め、長年、台湾に友好的な立場を取っている。