(台北中央社)大手紙の聯合報は10日、2025年の台湾を代表する漢字に「罷」が選ばれたと発表した。今年は立法委員(国会議員)に対する大規模リコール(解職請求、中国語で「罷免」)運動が行われ、政界を揺るがした。
同紙は2008年から「台湾を代表する字」を毎年発表しており、今年で18年目。各界の著名人や専門家が推薦した60字の候補の中から、一般投票で決まった。投票は11月13日から今月8日まで受け付け、計7万8184票が投じられた。
台湾では立法院(国会)で野党が過半数を占める“ねじれ”が生じているのを背景に、市民団体がリコール運動を展開。最大野党・国民党の立法委員計31人を対象にしたリコール投票が7月から8月にかけて実施された他、リコール運動に関連した不正も各地で相次いで発覚した。リコール投票は全て不成立に終わった。
「罷」は最多の1万5084票を獲得。2位は「詐」(7588票)だった。
発表会にはパリ五輪ボクシング女子57キロ級金メダリストの林郁婷さんが出席し、「罷」の字を揮毫(きごう)した。