(台北中央社)中国共産党が3日、抗日戦争勝利80周年を記念して北京で軍事パレードを行ったのを受け、台湾で対中政策を担う大陸委員会は同日、中華民国政府と軍民全体の無数の犠牲と貢献によって抗日戦で最終的に勝利を収めたと強調し、中国共産党は戦争に貢献しておらず、祝賀イベントにどれだけの資源を注ぎ込もうとも、鉄のように揺るぎない歴史的事実を覆い隠すことはできないと批判した。
この日、「中国人民の抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年記念式典」が天安門広場で開催かれた。習近平国家主席は観閲前に演説を行い、中国共産党が提唱して立ち上げた抗日民族統一戦線の旗の下、中国人民は外敵の侵入への対抗で近代以来初の完全勝利を収めたと主張。「世界一流の軍隊の建設を加速させ、国家主権の統一と領土の完全性を固く守る」と述べた。
大陸委は書面を通じ、中華民国政府と軍民全体が抗日戦で無数の犠牲を払い、貢献したことで、最終的に勝利を収めたと強調。中国共産党は自身の勢力を拡張させ、強固にすることを狙っていただけだとし、戦争に貢献しておらず、祝賀イベントにどれだけの資源を注ぎ込もうとも、鉄のように揺るぎない歴史的事実を覆い隠すことはできないと反発した。
最大野党・国民党の朱立倫(しゅりつりん)党主席(党首)は同日の党中央常務委員会で、80年前の抗日戦で中華民国政府率いる中華民国国軍が日本軍に応戦したのは疑う余地がないと指摘。当時の抗日戦指導者は蔣介石であり、率いた政党は国民党だと説明した。
その上で、中国共産党は抗日戦に参加はしているが、主力ではなかったと強調。主戦場は国民党、国軍が全面的に抗戦し、指揮して勝利したと述べ、この歴史的事実は改ざんも歪曲も許されないと訴えた。中国共産党が絶えず歴史の改ざん、歪曲を試み、自らが抗日戦における中流の砥柱であり、抗日戦を指揮した政党だと主張していることは「全く事実ではない」と語った。