東部・台東県池上郷の養鶏場でこのほど、台湾固有種のタイワンカモシカ3匹が同時に姿を現し、水場を利用する様子が確認された。野生生物の生態を調査するために設置されたカメラが捉えた。
タイワンカモシカは台湾に野生で生息する唯一のウシ科動物。標高200~3800メートルの山林に生息し、険しい岩のある山岳地帯にも出没する。木に登ることができるほど運動能力が高く、単独で行動することが多い。一方、農地など人の生活圏近くで確認される事例は多くないという。
撮影は国家発展委員会が地方創生や若者支援を目的に進める事業「池上青年培力工作站」関連チームが農場に設置した監視カメラによるもの。
同チームの呉柏緯さんは、撮影場所は国家公園や自然保護区ではなく、農家が環境に配慮して管理する農地だと説明。森林や水源、農地のつながりを維持することで、人と野生動物の生活圏が共存できることを示す事例だと指摘した。
呉さんは、カメラの記録を通じて生物多様性を数値化し、検証や長期的に追跡可能なデータの構築に期待を示すとともに、現在は7人の農家が事業に参加し、1万件を超る有効データが蓄積されていると説明した。
映像には、3匹が同じ場所で水を飲んだり周囲を警戒したりしながら行動する様子が収められていた。