(屏東中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は12日、南部・屏東県で行われた屏東サイエンスパーク半導体サプライチェーン(供給網)専用エリアの起工式に出席し、台湾にはバランスの取れた発展が必要だとした上で、南部の嘉義、台南、高雄、屏東を結ぶ半導体産業の「Sコリドー」を整備したいとし、産業界が必要とする水道、電力、土地、人材について、行政院(内閣)のチームを率いてニーズを満たすと語った。
同エリアの敷地面積は28ヘクタールで、半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が全体的な計画を統括する。起工式には、頼総統をはじめ、TSMCの魏哲家(ぎてつか)董事長(会長)兼最高経営責任者(CEO)、周春米(しゅうしゅんまい)屏東県長らが出席した。
頼総統は水資源について、台湾各地のダムや貯水池を連結する計画がほぼ完成しており、高雄と屏東を結ぶプロジェクトも進行中だと説明。また、屏東には豊富な伏流水があるとし、水の供給に問題はないとの認識を示した。
電力に関しては、利用範囲は拡大しているものの、エネルギー効率も向上していると指摘。今後はデータセンターや計算センターの需要拡大を見据え、政府は引き続き各種電力インフラの整備を推進すると語った。
また政府は過去10年間で計1305ヘクタールのサイエンスパークを開発してきたと強調。企業が台湾で投資を行う際、適切な土地が見つからない場合には、政府は個別案件として対応すると述べた。
人材面では、ハイテク産業の発展に国際的人材は不可欠だとした上で、労働部(労働省)も社会の需要に応じて人材関連規制の緩和を進めていると語った。
周県長は、産業の高度化を通じて都市の競争力を高め、若者がふるさとにとどまったり、Uターン就職したりすることに期待を示した。
同エリアに入居予定の半導体設備メーカー、デシカント・テクノロジー(華懋科技、DTECH)の鄭石治董事長は報道陣に対し、世界で最先端の環境制御室を建設してTSMCの需要に応えると説明した。
国家科学・技術委員会南部サイエンスパーク管理局は、引き続き屏東サイエンスパークへの企業誘致を進める方針で、約5400人の雇用創出と年間360億台湾元(約1800億円)の産出額を見込んでいるとした。