中部・台中市和平区の山間部にある桃山集落でこのほど、台湾固有種でタイワンツキノワグマの親子が林間を散策する姿が撮影された。悠然と歩く母グマに遅れまいとついて歩いたりカメラをいたずらしたりする子グマのかわいい仕草に「心を動かされた」とカメラの持ち主は心境を語った。
農業部(農業省)林業・自然保育署(林業署)台中分署が26日発表した報道資料によれば、クマを撮影したのはクマの動きを監視する地元のパトロール隊員、潘文明さん。今年7月にタイワンツキノワグマの生息地をパトロールし、観察用カメラの画像をチェックした際、タイワンツキノワグマが相次いで記録されていることに気付いた。
同集落にある他のパトロール路線に設置されているカメラも別のタイワンツキノワグマの亜成獣(1~3歳)がカメラの前でお尻を振りながら体をかく様子を捉えている。
パトロール隊のメンバーたちは、自分と同じ山に暮らすタイワンツキノワグマはまるで家族のようで、運命を共にする仲間だと話している。
タイワンツキノワグマは台湾に生息する唯一のクマで、絶滅危惧種に指定されている。