(新北中央社)東日本大震災から15年を迎えた11日、日本と台湾にルーツを持つ男性が北部・新北市芦洲で、オムライス120人前とメッセージカードを配布した。震災時の台湾の人々からの支援に感謝を示すためで、3月11日のオムライス配布は今年で13年目になるという。
オムライスの配布を続けているのは中島健一さん。中島さんは日本人の父と、日台にルーツを持つ母の間に生まれた。日本と台湾を行き来しながら育ち、東日本大震災発生時は台湾の大学に通っていた。20歳前後で台湾の国民身分証を取得し、2017年には日本の国籍を放棄したことを自身のSNSで明らかにした。東日本大震災では親族13人が犠牲になったという。
中島さんは発災日のオムライス配布を続けていることについて、当時、日本への帰国の手続きにずっと付き添ってくれたクラスメートが食べさせてくれたのがオムライスだったと紹介。「それまで食べた中でいちばんおいしいオムライスだった」と振り返った。帰国に当たり、大学の教員やクラスメートから多くの支援を得たという。
震災で多数の親族を亡くしたものの、祖母は台湾の救助隊に助けられた。中島さんは、祖母から「台湾に恩返しをしなさい」と伝えられたと話し、今は亡き祖母に「成し遂げたよ」と言いたいと語った。
例年はオムライス100人前を配布しているが、13年目の今年はドリンク店からの協賛を得て、オムライス120人前と紅茶200杯を用意した。配布場所には多くの人が列を成し、中には「活動の足しに」と、お金が入った赤い封筒を中島さんに渡す人もいた。