(台北中央社)台湾海峡危機を描くドラマ「零日攻撃 ZERO DAY」と、台湾海峡情勢から着想を得たボードゲーム「2045」のそれぞれの制作者による座談会が4日、台北市内で開かれた。両氏とも、台湾における「自由」の重要性を訴えた。
座談会に登壇したのは、「零日攻撃」のチェン・シンメイ(鄭心媚)プロデューサーと「2045」のチャン・シャオリェン(張少濂)プロデューサー。両作品の制作の動機と開発における心境の移り変わりについて語った。
「零日攻撃」は台湾海峡戦争勃発間近の台湾社会を舞台に各階層の人々の物語を描く。日本から高橋一生や水川あさみも出演している。「2045」は台湾海峡戦争をシミュレートできるゲーム。プレーヤーは台湾独立派か統一支持派かなど、立場を自身で選択し、ゲームの行く末を自由に決めることができる。
チェン氏は、作品の題材がセンシティブであるため、スタッフの中には実名を出すことを望まない人も当初は少なくなかったと明かす。だが、作品の参加する中で考えを変えてくれ、とても感動したと話した。また、作品は「戦争ドラマ」を起点としているのではなく、「人の心」を探るものだと説明。現在の戦争は実際の戦争でなく、思想の浸透だとした上で、戦争に直面する際に守らなければならないのは「民主主義や自由を守ること」だと述べた。
チャンさんも「自由、民主主義を守ることはとても重要。そして最も重要なのは創作の自由だ」とチェンさんの考え方に賛同し、「私たちは自由に創作できる。たとえこのゲームが全ての国あるいは民意に支持されることができなくても、私は自由自在に自分のしたいことをやり遂げることができる」と語った。