(連江中央社)スイス人のゲザ・ショルツさんが、風の力で水上を滑走するカイトサーフィンで台湾海峡の横断に成功した。ショルツさんは目標の達成をうれしく、誇らしく思うと語り、若者には夢の実現に向けて果敢に取り組んでほしいとエールを送った。
9日に中央社の電話取材に応じたショルツさんによると、2日午前3時、中国・福建省に近い馬祖の南竿を出発。約165キロの航海を経て約10時間後に北部・桃園市の永安漁港付近に上陸したという。
準備には約2年の時間をかけた。出発後間もなく体調を崩して、集中力が落ち、嘔吐(おうと)したこともあったが、回復を図りながら前進を続けた。昼ごろには風が強まり、波も高くなったため、移動のペースは落ちたものの、ルートを修正するなどして無事に台湾本島に到着した。
最後の2時間は足が痛んだが、成功させようとする信念を貫いたと振り返る。本島上陸後は飢えや渇きを感じながらも、すぐにスイスの家族に電話して成功の喜びを分かち合ったという。