電光掲示板ハッキングは「心理ウイルスの拡散」=オードリー・タン氏/台湾

2022/08/10 14:53
オードリー・タン氏
オードリー・タン氏

(台北中央社)今月末に発足する新たな行政機関「デジタル発展部」(デジタル発展省)の初代部長(大臣)を務める唐鳳(オードリー・タン)氏。ペロシ米下院議長の訪台に中国が反発する中、台湾ではサイバー攻撃が相次ぎ、公共の場に設置された電光掲示板がハッキングされた。唐氏は9日、中央社のインタビューに応じ、これについて心理的なウイルスがばらまかれたと指摘。対応策として、すでに法整備に着手しているという。

コンビニチェーンの複数店舗に設置されているモニターや、南部・高雄市の駅のスクリーン広告が被害に遭った。映されたのは、ペロシ氏をののしる言葉や訪台を批判するメッセージで、高雄のものは中国で使われる簡体字で「祖国に対する重大な挑戦だ」「歓迎した者は人民によって裁かれるだろう」などと表示された。

唐氏は、不特定多数の人の目に触れる場所に設置された設備が攻撃されたとし、当然、情報伝播の効果があると言及。パソコンに侵入するウイルスではなく、心理的なウイルスが拡散されたと指摘し、軍事力と合わせてサイバー攻撃や情報戦などを同時に仕掛ける「ハイブリッド戦」の一種だとの見方を示した。

これを受け、各機関の国家のサイバーセキュリティーに関わる製品の使用に関する規定を修正する方針を示した唐氏。政府機関の外注業者や政府機関からスペースを借りて運営している業者に対し、電光掲示板を安全性の高い製品に変更するよう義務付けるという。

公的機関の公式サイトも攻撃された。大量のデータを送り付けることで通信障害を起こさせようとする「DDoS攻撃」で、サイトが一時閲覧できなくなる事態となった。唐氏は、デジタル発展部のサイトでは分散型の構造を採用しており、DDoS攻撃はまだ受けていないと説明。他の機関のサイトでも活用が可能だという。

唐氏は、デジタル発展部が担うのは、デジタル分野のインフラ整備だけではないと話す。偽情報対策や産業のデジタル転換の推進、サイバーセキュリティーの強化などを通じて、デジタル強靭(きょうじん)化社会の構築を目指していく姿勢を示した。

(賴于榛、蘇思云/編集:楊千慧)

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