(台北中央社)内政部(内務省)は4日までに、台湾への定住を申請する大陸地区の人に対し、中国旅券(パスポート)の放棄証明などを求めることを盛り込んだ定住関連規定の改正案を公表した。すでに意見募集期間は終了しており、同部は寄せられた意見を取りまとめ、施行日については追って発表するとしている。
頼清徳(らいせいとく)総統は今年3月に発表した中国への脅威に対応するための戦略の中で、中国籍の人の台湾定住申請に関し、中国戸籍や旅券の放棄を徹底する方針を示していた。
改正案では、大陸地区の人が台湾定住を申請する際の必要書類の一つとして「大陸地区の戸籍喪失および大陸地区の旅券を非保持または放棄済みであることを証明する公証書」を明記した。現行では「原籍の喪失を証明する公証書」としていた。
内政部は改正案について、申請者が大陸地区の戸籍を放棄した後に大陸地区の旅券を引き続き申請、保持するケースがあるとし、両岸(台湾と中国)間の身分の認定に混乱が生じるのを避けるためだと説明している。