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「福衛8号」初号機を「チー・ポーリン」と命名 台湾を守る精神を継承

2025/10/07 18:46
11月に米国での打ち上げを目指す地球観測衛星「福衛8号」(フォルモサット8号)初号機「FS-8A」(国家宇宙センター提供)
11月に米国での打ち上げを目指す地球観測衛星「福衛8号」(フォルモサット8号)初号機「FS-8A」(国家宇宙センター提供)

(新竹中央社)11月に米国での打ち上げを目指す地球観測衛星「福衛8号」(フォルモサット8号)初号機「FS-8A」の出発式が7日、北部・新竹市の国家宇宙センター(国家太空中心、TASA)で開かれた。初号機は台湾の風景を空撮映像で記録し続けた映画監督、チー・ポーリン(斉柏林)さんの名を冠し、「チー・ポーリン衛星」と命名された。台湾を守るというチーさんの精神を継承していく思いが込められている。

チーさんは台湾の風景を全編空撮で描いたドキュメンタリー映画「天空からの招待状」(看見台湾)で知られる。2017年、同作の続編撮影中にヘリコプターの墜落事故で死去した。生前、25年にわたって台湾を上空から撮影し続けた。

頼清徳(らいせいとく)総統が命名した。式典であいさつした頼総統は、チーさんの作品は人々に台湾への関心と責任を呼び起こさせると語り、衛星によってチーさんの精神を宇宙にまで延ばし、台湾を守り続けていきたいと述べた。

国家科学・技術委員会の呉誠文(ごせいぶん)主任委員(閣僚)によれば、頼総統が初号機を視察した際に命名を要請したところ、「チー・ポーリン」と名付ける意向が即座に示されたという。

福衛8号は国産光学センサーを初搭載した地球観測衛星。産学共同で開発され、主要部品の国産率は84%に達した。衛星8機で構成され、このうち2機は1メートル未満の高解像度を持つ。17年に打ち上げに成功した福衛5号と比較して高い解像度を持ち、複数機の衛星を用いて運用することで、取得した画像をより頻繁かつ鮮明に地上に送信できる。

今後、順次打ち上げを進め、2031年までに8機体制とする予定。

(趙敏雅/編集:名切千絵)

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地球観測衛星「福衛8号」初号機の出発式でポーズを決める頼清徳総統(右から6人目)、国家科学・技術委員会の呉誠文主任委員(左から5人目)、チー・ポーリンさんの息子、斉廷洹さん(右から5人目)ら=10月7日、新竹市
地球観測衛星「福衛8号」初号機の出発式でポーズを決める頼清徳総統(右から6人目)、国家科学・技術委員会の呉誠文主任委員(左から5人目)、チー・ポーリンさんの息子、斉廷洹さん(右から5人目)ら=10月7日、新竹市
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