(高雄中央社)「1979年3月、鹿児島県屋久島町安房港で父親が知り合った台湾漁船の乗組員の男性を探したい」。南部・高雄市政府海洋局が、ある日本人女性の願いをかなえた。このほど、同局の尽力で男性の家族が見つかり、双方の面会が実現した。
同局によると、女性の父親は当時安房港で働いており、エンジン故障のため同港に入港した「春福財号」の乗組員の男性と、言葉の壁を越えて家族のような親しい関係を築いた。男性は別れ際、自身の名前と住所を残していたものの、その後住所が変わり、連絡が取れなくなっていたという。
父親はすでに他界。生前には一度台湾を訪れていたが、男性との再会はかなわなかった。
今年春、女性から男性探しへの協力を求める手紙が同局に届き、石慶豊局長は、女性の父親が抱き続けた台湾人への思いを重く受け止め、捜索を決定。戸籍業務を担当する機関や地元の里長(町内会長)の協力を得て、男性の家族を探し出した。
男性もすでに亡くなっていたが、日本人女性とその親族、男性の家族との間で面会が実現し、女性の長年の願いがかなった。会場では、男性が日本を離れる時に開かれた送別会で録音されたテープの音声も披露された。
石局長は、海は世界をつなぎ、高雄の包容力と温かみにあふれる港湾都市としての魅力を際立たせたと強調。今回の出来事は、単なる47年の時を隔てた人探しではなく、台日民間レベルの深い友情の証しだと語った。