(台北中央社)鄭光遠(ていこうえん)前台湾高速鉄道(高鉄)董事長(会長)が16日、台湾鉄路(台鉄)の董事長に就任した。鄭氏は同日、全職員に向けて公開状を送り、安全性と定時性、利便性の向上に努力する意向を示した。
陳世凱(ちんせいがい)交通部長(交通相)は11日、鄭氏を国鉄である台鉄の董事長に充てる方針を発表。台鉄は16日に臨時の取締役会を開き、この人事案を承認した。
董事長交代式で鄭氏は、安全性の向上は問題を理解し解決することであり、責任を追及することではないとの認識を示した。また公開状では、台鉄の各部門が連携する必要があるとした上で、横のつながりを通じて優れた設備と技術を結び付け、完全かつ効率的なサービス体系を構築したいと強調した。
また職員と共に最適な意思疎通モデルを確立して安全を確保することを目標に、定時性と利便性を向上させ、乗客の期待に応えたいと述べた。
鄭氏は同日、台鉄企業工会(労組)も訪問した。同工会は報道資料を通じ、従業員の権利や組織制度、安全運行などについて話し合ったと発表。給与バランスが崩れ、特別手当の制度も長期にわたり調整されていないことから人材の流動性が高く、現場で負担になっているなどとして改善を求めたとした。