(屏東中央社)バナナの品種改良や病虫害防除を担う南部・屏東県九如郷の台湾バナナ研究所で22日、種苗科研センターが供用を開始した。これにより、今後は健康な種苗の年間供給量が従来の2倍に増える見通しで、生産コスト低減による農家への還元効果に期待が寄せられている。
陳駿季(ちんしゅんき)農業部長(農相)は、センターの設立目的について、健康な種苗を量産して農家に提供することだと説明。1万4000~1万5000ヘクタールとされる台湾バナナ栽培面積のうち、約3分の1が健康な種苗で栽培されているとした上で、種苗が健康なら病虫害の心配はいらないと強調した。
またセンターの本格稼働後には年間500万株の種苗生産が可能になるとし、安定供給ができる他、先進的な環境制御技術を活用して生産コストを削減し、より安価に農家へ提供することでバナナ産業全体の強靭(きょうじん)性を高めたいとした。
バナナ研究所の陳建斌董事長(会長)は、品種の選抜と育成、育種がセンターの主な役割だとし、専門家が自然環境の中から優良品種を選抜する他、科学技術で黄葉病に耐性を持つ突然変異種などを探し出し、育成するとした。将来的にはコスト低減により農家の負担を軽減し、海外輸出市場の拡大も目指したいと語った。
バナナ研究所によると、同研究所は1970年に設立。年間220万~250万株の種苗を生産しているが、常に需要が供給を上回っているのに加え、既存の育苗施設は40年以上使用され、老朽化や施設の分散が生産上のボトルネックになっていたという。
今回、農業部と農糧署の支援を受け、施設を全面的に更新した。センターの総面積は1万4910平方メートルで、無菌切り分け室や培養室、滅菌室、保存室などを備える。今後はスマート管理システムを導入し、台湾種苗産業の近代的生産体制への転換モデルにするとしている。