(台北中央社)兵庫県明石市で確認された台湾に渡航歴があるはしか(麻疹)患者について、台北市衛生局は11日、この患者が台湾に滞在していた2日から4日にかけての行動歴を公表した。公共交通機関を利用した他、観光地の士林夜市や寧夏夜市、九份などを訪れたという。
衛生福利部(保健省)疾病管制署や台北市衛生局によれば、患者は1日に発熱し、2日午後2時15分にタイ・ベトジェットエア便で関西国際空港から桃園国際空港に到着した。同日午後3時に桃園メトロ(MRT)空港線で台北駅に向かい、同6時ごろに台北メトロ台北駅から剣潭駅に移動して士林夜市を巡った。夜8時に再びメトロに乗り、中山駅に戻った。
3日午後3時には台北駅からバスで北部・新北市九份に向かい、夜6時ごろに再びバスで台北駅に戻った。台北—九份間のバスは「台湾好行—九份金瓜石線」を利用したとみられている。その後、寧夏夜市に行き、飲食店「拌拌石頭火鍋」で食事を取った。4日正午に台北駅から桃園メトロ空港線で桃園空港第1ターミナルに移動し、エアアジアX便で大阪に戻ったという。
明石市は7日、ベトナムや台湾への渡航歴がある20代女性のはしか感染を確認したと発表した。疾病管制署は8日に患者について知った後、即座に国際保健規則(IHR)の窓口を通じて日本側に患者の個人情報や症状、渡航歴などを確認したとしている。
台北市衛生局は、はしかは感染力が非常に強いとし、患者と同じ時間帯に同じ場所にいた人に対しては18日間の自主健康観察を行うよう呼びかけた。関連の症状が出ていなければ通常の生活を送っても構わないとしつつ、マスクを着用し、公共の場には出入りしないよう助言した。