(金門中央社)中国からの砲撃を機に始まった「金門砲戦」から68年を迎えた23日、頼清徳(らいせいとく)総統は現地を訪れ、太武山公墓で開かれた追悼式典を主催した。頼氏は当時の軍民の団結ぶりを振り返り、「天下が平和でも、戦いを忘れれば必ず危うい」と述べ、国防力を強化することで平和を守る必要性を強調した。
金門砲戦は1958年8月23日、中国人民解放軍が金門島への砲撃を始めたことで発生し、「8・23砲戦」とも呼ばれる。数多くの砲弾が金門島に降り注ぎ、多くの兵士や民間人が犠牲になった。
式典終了後、頼氏は砲撃戦に参加した将兵の代表や遺族と握手を交わしてあいさつした他、昼食を共にした。昼食会のあいさつで、頼氏は当時の軍人や市民がルーツや金門に来た時期に関係なく団結して金門などを守り、台湾海峡の長期的な平和につながったと評価。一方、中国による金門周辺での海警船の動きの活発化や、台湾本島や離島・澎湖、金門、馬祖から第1列島線、インド太平洋地域へと広がる軍事的挑発の拡大を念頭に、「主権を犠牲にした平和協議は屈辱をもたらすだけだ」と主張し、国防を強化し、国防への投資を続けることが平和を確保する唯一の保証だと訴えた。
さらに、与野党や国民全体が金門砲戦における軍民団結の精神を共有し、国防予算を支持するよう呼びかけた。頼氏は、政府の2027年度の国防予算について、年度予算と特別予算を合わせて1兆1225億台湾元(約5兆6千億円)となる見通しで、国内総生産(GDP)比3%を超える水準を維持すると説明。台湾が自己防衛力を強化する決意を世界に示すものだとした。