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頼総統、西村元経産相と会談 海洋安全保障での連携強化願う/台湾

2025/05/06 12:22
西村康稔元経済産業相(左)と笑顔で握手する頼清徳総統=5月5日、台北市
西村康稔元経済産業相(左)と笑顔で握手する頼清徳総統=5月5日、台北市

(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は5日、訪台中の西村康稔元経済産業相と総統府で会談し、日本と海洋安全保障などにおいて連携を強化したい考えを示した。

西村氏は3日に台湾に到着し、4日には南部・高雄市の廟で安倍晋三元首相の銅像と対面した。訪台は17年ぶりだという。

頼総統は、中国が近年、台湾海峡や東シナ海、南シナ海、日本海で軍事演習を行い、周辺国家に対して実際の武力攻撃には至らない「グレーゾーン」の行動を繰り返していることに触れ、地域の平和と安定を著しく破壊していると批判。中国の防衛ラインである「第1列島線」に共に位置している台湾と日本は連携を強化し、共に対応していく必要があると述べた。

また、台湾と日本は自由、民主主義などの価値観を共有する民主主義のパートナーだとし、海洋安全保障や社会の強靱(きょうじん)性、グレーゾーン事態への対応などにおいて連携を強化できれば、必ずや抑止効果を発揮できると強調。インド太平洋地域の平和と安定の確保や民主主義体制を守ることにもつながると語った。台湾の環太平洋経済連携協定(TPP)加入実現や日本との経済連携協定(EPA)の早期締結にも期待を寄せた。

西村氏は、経産相在任中に半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場建設が進められたことに触れ、台日の相互協力は半導体産業をさらに発展させ、より強力で強固なサプライチェーン(供給網)を構築できることだろうと述べた。

安倍氏が生前語っていた「台湾有事は日本有事」との言葉にも言及し、これを拡大解釈すれば「台湾有事は世界有事」だとの見方を示した。その上で、台湾海峡の平和と安定を維持するため、同志国や同盟国と緊密に連携し、このようなメッセージを明確に示すべきだと訴えた。

(葉素萍/編集:名切千絵)

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