(台北中央社)中央気象署(気象庁)は30日までに、2024年の台湾の平均気温は24.6度となり、観測史上最も暖かい1年になったと明らかにした。台北の気象観測所では35度以上を観測した日が63日あり、台湾で最も多かった。地球温暖化による長期的な影響や南米ペルー沖の海面水温が上昇するエルニーニョ現象が関係していると分析している。
同署の2024年気象年報によると、過去30年間の平均気温(平年値)は23.9度で、昨年はそれを0.7度上回った。台湾全土に22カ所ある気象観測所全てで平年値を超えた。
35度以上の高温日数は1970年代半ばから緩やかに増え始め、2010年代から2020年代にかけては増加傾向が顕著になったとしている。
また昨年の平均降水量は2135.9ミリで、平年値の2161.1ミリとほぼ同水準だが、昨年の平均降雨日数は127日となり、平年値の141.7日より14.8日減った。1950年代以降、台湾の降雨日数の減少傾向が目立っているという。
その上で、地球温暖化は長期的な傾向であり、温室効果ガスの排出量が年々増加傾向であることから、気温が引き続き上昇する可能性は依然高いと指摘。エルニーニョ現象による短期的な気温上昇により、極端な気象現象の発生リスクが高まる他、現象の強度も強まるなどとしている。