(東京中央社)東京都内で25~27日に行われた「東京国際合唱コンクール」に、台湾各地の合唱団が参加した。中国側からの圧力により、会期中に名義が「台湾」から「チャイニーズタイペイ」に変更される事態もあったが、複数の合唱団が金賞を受賞した。主催団体は「TAIWAN」と表記された賞状を、「CHINESE TAIPEI」のものに加えて合唱団に授与した。
コンクールには台湾から8団体が参加した。南部・高雄市の「ニーブーン合唱団」がフォルクロア(民族音楽)部門で、台北市の「八角塔男声合唱団」が同声合唱部門でそれぞれ部門1位に輝いた。
中央社の取材に応じたニーブーン合唱団の指揮者、陳俊志さんは、大会1、2日目は台湾の合唱団はいずれも「台湾」として紹介され、会場には中華民国(台湾)の国旗が飾られていたものの、2日目になって、「最終日は国旗を撤去し、名義をチャイニーズタイペイに変更する必要がある」との連絡が主催者側から入ったと明かした。
その後、台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)が交渉し、最終的には全ての国の国旗を外すなどの対応が取られた。
代表処の李逸洋(りいつよう)代表(大使に相当)は中央社の記者に対し、「台湾は声を通じて自分たちの気持ちを世界各地に伝え、世界の人々に聞かれ、愛されている」と言及。今後もこのような努力を続け、中国共産党の弾圧には屈せず、台湾を世界に認められるようにしていきたいと述べた。