(台北中央社)11月に中米ホンジュラスで行われる大統領選で、出馬予定の複数の野党候補が中華民国(台湾)との国交を回復させる政策を推し出している。これについて林佳竜(りんかりゅう)外交部長(外相)は21日の立法院(国会)外交・国防委員会で、歓迎すると述べた。
ホンジュラスは2022年1月に左派リブレ党のカストロ大統領が就任。23年、政策に掲げていた中華人民共和国との国交樹立と中華民国との断交を実施した。
林氏は、ホンジュラスの大統領選の一部候補が国交回復を掲げているのは確かだとした上で、歓迎の意向を表明。米国のルビオ国務長官が2月、中華民国と外交関係を有するグアテマラを訪問した際、同国が台湾との国交を維持することを公に肯定したことにも触れた。
またホンジュラスで主要産業の一つであるエビ養殖業が断交後に悲惨な状況になっていると説明。国交国の中米ベリーズのエビ養殖業に対する支援を例に挙げ、政府として国交を結ぶ国々の繁栄を支援すると語った。
与党・民進党の立法委員(国会議員)からは、現時点で国交の回復や締結について問い合わせてきた国はあるのか質問が挙がった。林氏は、そのような目標に向かっているとしつつ、まだ成熟した段階には至っていないと言及。まずは国交国の開発支援をしっかりと進め、将来的にはこのモデルを新たに国交を結ぶ国にも適用していけるとした。