(台北中央社)国軍が実施する大規模軍事演習「漢光41号」のうち、コンピューターを利用した図上演習が5日に始まった。武力攻撃と判断しにくい手段で圧力を加えるグレーゾーン作戦や演習からの台湾侵攻など、中国が取り得る行動を想定し、14日にわたって行われる。
参謀本部作戦・計画参謀次長室聯合作戦計画処処長の董冀星少将は2日、図上演習について、「JTLS」(統合戦域レベルシミュレーション)を用いると説明。国軍は2024年から無人機や戦車、ミサイルなど非対称戦力の鍵となる装備を順次導入しているとし、兵力や火力部隊の効果を最大限に発揮できるよう、作戦運用の具体的な方法を検証し、今年7月に予定されている実動演習の内容を検討するとした。
国防部(国防省)のシンクタンク、国防安全研究院国防戦略・資源研究所の蘇紫雲研究員兼所長は、図上演習の期間が昨年の8日間から延長されたことについて、グレーゾーン作戦の項目が増えたことが理由である可能性を指摘。台湾海峡周辺での中国軍艦の活動が常態化している脅威に関しては、中国側の艦対地ミサイルは発射後3分で攻撃目標に到達することから台湾側が対応できる時間はさらに短いとし、演習の重要性を強調した。
立法院(国会)外交・国防委員会のメンバーで与党・民進党の王定宇立法委員(国会議員)は、蔡英文(さいえいぶん)前政権時代から現在まで国軍は訓練の近代化を進めてきたとした上で、陸軍でも定期的に部隊を米国に派遣している他、米軍の教官も台湾での訓練協力に携わっていると強調。その成果は図上演習や実動演習で検証する必要があるとの認識を示した。