(台北中央社)中国の習近平国家主席は9月30日、両岸(台湾と中国)関係を巡り、「一つの中国原則」を堅持するなどと発言した。これを受け外交部(外務省)は1日、「中華民国台湾は主権国家であり、中華人民共和国とは互いに隷属していない」とし、「これは国際社会で広く知られた事実と現状だ」とけん制した。
習氏は台湾について、中国の神聖な領土であると強調。台湾独立・分裂活動に断固として反対するとし、祖国完全統一の歴史の車輪は誰にも阻止できないなどと主張した。
外交部の劉永健(りゅうえいけん)報道官は、中華人民共和国は一日たりとも台湾を統治したことはないと反発。中国に対し、台湾に暮らす2300万の人民は自由民主主義による憲政体制や、中華民国と中華人民共和国が互いに隷属していないこと、主権の侵害と併合を受け入れないこと、中華民国台湾の前途は必ず台湾人民全体の意志を順守することを堅持すると訴えた。
また台湾海峡の平和と安定を維持するよう呼びかけた他、国際社会にあるべき空間や国際機関参加の正当な権利を求め、五輪などで台湾の選手を応援する際、妨害されないことを望むと述べた。