(ニューヨーク中央社)米ニューヨークで開催中の国連総会で、各国首脳らによる一般討論演説が行われている。中華民国(台湾)と国交を持つ国々の首脳らが、国連システムへの台湾の参加は地域の安全にとって重要だと訴えたり、1971年の国連総会で採択された2758号決議について悪用されているとの立場を表明したりした。
26日の一般討論演説に臨んだ南米パラグアイのサンティアゴ・ペニャ大統領は、台湾による国連システム参加を固く支持する姿勢を示した上で、「仮に国連の一員であるべきだが、未だにそれを実現していない国が存在するとしたら、それは台湾だ」と強調した。
太平洋の島国パラオのウドゥ・センゲバウシニョール副大統領も同日に登壇。国連総会2758号決議は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取り組みへの台湾の参加を排除していないと指摘。台湾の受け入れを支持するよう呼びかけた。
25日に演説を行ったマーシャル諸島のヒルダ・ハイネ大統領は同決議が台湾に触れていないことに言及。ならば、同決議を前提として引用し、国連システムへの台湾の有意義な参加を排除すべきではないと訴えた。
27日にはカリブ海の島国、セントビンセント・グレナディーンの代表が演説し国連システムへの台湾の有意義な参加を支持する発言を行った。
国連総会2758号決議は国連における中国の代表権を認め、蒋介石の代表を国連とその関連組織から追放する内容が盛り込まれた決議。国連は同決議を理由に台湾を国連システムから排除している。